育毛発毛にいい栄養素ってどんな要素?
「食は命なり」という言葉があることからも、いかに普段口にするものが私達の体を作り上げているのかが分かります。
では、育毛発毛にいい栄養素ってどんなものがあるのでしょうか?
育毛発毛にいい栄養素として欠かせないのが、以下の3つ。
たんぱく質
ミネラル(亜鉛とヨウ素)
ビタミン
育毛発毛にいい、3つの栄養素について詳しく確認をしていきましょう。
髪を作る!たんぱく質
育毛発毛に欠かせないのが、アミノ酸から作られるたんぱく質です。
人間の筋肉や肌、髪の毛を形づくる大切な栄養素であり、髪の毛の成分も90%以上が「ケラチン」というたんぱく質で構成されています。
体内のたんぱく質は、髪の毛以外の成長にも使われるので、不足してしまうと髪の毛に悪影響が出てしまいます。
薄毛・切れ毛・抜け毛などの髪の毛トラブルを予防するためにも、たんぱく質は普段から意識的に取り入れていきたい栄養素なのです。
大事な調整役。ミネラル(亜鉛とヨウ素)
ミネラルはたんぱく質ほど量を必要としませんが、筋肉や神経などの調整役として生きていく上では欠かせない栄養素です。
特に育毛発毛との関係は密接で、いくつかあるミネラル成分の中でも「亜鉛」と「ヨウ素」はとても大切。
髪の毛にとって、以下の役割を担っています。
亜鉛
(アミノ酸→髪の素 ケラチンに再合成する時に必要)
ヨウ素
(甲状腺ホルモンの働きを整えて、代謝を正常に保つ→頭皮環境も整う)
育毛発毛しやすい頭皮環境を整えるために、ミネラル(亜鉛とヨウ素)は大切です。
サポート役。ビタミン
ビタミンは、簡単に言えばサポート役!
体内の他の栄養素がきちんと働けるように、常にサポートしてくれている縁の下の力持ちです。
ビタミンにはいくつかの種類がありますが、育毛発毛との関係性が密接なのが
「ビタミンA」「ビタミンB群」「ビタミンE」です。
3つのビタミンが、育毛発毛に与える働きをまとめてみました。
ビタミンA
(抗酸化作用があり、髪の毛や頭皮の老化を抑制)
ビタミンB群
(細胞の代謝促進することで、頭皮環境を整える)
ビタミンE
(血行を促進して、育毛発毛しやすい頭皮環境を整える)
育毛発毛を促すためには、上記の栄養素は必要不可欠です。体内で合成される他に、体外から意識的に取り入れていくことが必要となります。
肉・魚類で育毛発毛にいい食材ランキング5
育毛発毛には、たんぱく質が良いということが分かりました。
では、どのような食材が育毛発毛に良いのでしょうか?
はじめに、肉・魚類の中から、育毛発毛が期待できる食材をランキング形式でまとめてみました。
1位:うなぎ
可食部100gあたり
亜鉛1.4mg
ヨウ素17μg
ビタミンD 18μg
ビタミンB1 0.37mg
ビタミンB2 0.48mg
ビタミンB6 0.13mg
ビタミンB12 3.5μg
夏バテ対策だけではく、育毛発毛対策にも素晴らしい効果を発揮するのが、うなぎが堂々のランキング1位です。
特に注目すべきは、可食部100gあたりの亜鉛量1.4mgです。髪の毛一本一本を強くする亜鉛が豊富に含まれているので、抜け毛を防ぎながら育毛発毛を促してくれます。
その他にも、髪の栄養素としては欠かせないビタミンA・ビタミンB群・DHA・EPAもバランスよく含まれているので、髪の毛への栄養をしっかりと補うことができます。
育毛発毛トラブルは、40~50代から発生しやすいトラブルであり、同時に体力低下も感じやすい年齢です。
滋養強壮にも効果があるうなぎを食べて、体と髪の毛調子をダブルで整えていきましょう。
2位:レバー (牛・豚・鶏)
豚レバー 可食部100gあたり
亜鉛6.9mg
ヨウ素 1μg
ビタミンD 1.3μg
ビタミンB10.34 mg
ビタミンB2 3.6mg
ビタミンB6 0.57mg
ビタミンB12 25.2μg
レバニラ炒め、レバーカツなど、パワーをつけたいときによく食べられる食材である「レバー」。
牛・豚・鶏、どのレバーにも、育毛発毛に良い影響を与えてくれるビタミンB郡と亜鉛がたっぷりと含まれています。
アミノ酸の合成を促進するビタミンB6や脂質の分解に効果が期待できるB2、発毛には必要不可欠な毛母細胞の細胞活性化を促す亜鉛がバランスよく配合されているのでおすすめの食材です。亜鉛含有量は、豚レバー(可食部100gあたり 6.9mg)が牛や鶏よりも多くなっています。
3位:牛もも肉
可食部100gあたり
亜鉛 4.0mg
ヨウ素0μg
ビタミンD 0μg
ビタミンB1 0.09mg
ビタミンB2 0.2mg
ビタミンB6 0.34mg
ビタミンB12 1.2 μg
低脂肪で良質のたんぱく質と亜鉛、ビタミンB郡を十分に補うことができるのが、牛もも肉です。
亜鉛を摂取することで、新陳代謝が高まり毛母細胞の働きも活発化することから
、育毛発毛に効果が期待できる食材としても知られています。
和洋中さまざまな料理に使用することができますし、何より食べごたえがあるので男性にはおすすめ。
4位:鶏むね肉
可食部100gあたり
亜鉛0.7mg
ヨウ素0μg
ビタミンD0.1 μg
ビタミンB1 0.05 mg
ビタミンB2 0.08mg
ビタミンB6 0.35mg
ビタミンB12 0.3μg
育毛発毛で悩む世代は、同時にメタボでも悩む世代なので、ヘルシーな鶏むね肉がランクインしました。
ヘルシーなだけではなく、鶏むね肉には「メチオニン」という物質が含まれているのも注目です。
なぜなら、メチオニンが不足すると抜け毛や薄毛を引き起こしやすくなるからです。
メチオニンそのものに発毛効果が期待できるというよりも、健康な髪の毛の成長をキープしてくれるという効果があります。
肝臓の機能が低下すると血中のコレステロールが増えてしまうので、どうしても抜け毛が増えてしまいます。
そこで肝機能の向上に効果が期待できる、メチオニンを含んだ鶏むね肉がおすすめの食材というわけです。
ただし、鶏むね肉だけですと発毛育毛には少し心もとないため、ビタミンが豊富に含まれる他の食材と組み合わせて食べていくことをおすすめします。
5位: かつお
可食部100gあたり
亜鉛0.8mg
ヨウ素11μg
ビタミンD 4.0μg
ビタミンB1 0.13mg
ビタミンB2 0.17mg
ビタミンB6 0.76mg
ビタミンB12 8.4μg
「育毛発毛のために、良質なタンパク質を取りたい」と脂身がたっぷりの肉や魚ばかりを食べていては、逆に頭皮環境が悪くなり、抜け毛を引き起こしやすくなります。
そこで、高たんぱく質低脂肪な食材として「かつお」がおすすめです。
ちなみにたんぱく質は、アミノ酸に分解されることによって、はじめて栄養素としての働きをするようになるのですが、アミノ酸に分解するためにはビタミンBが必要です。
かつおは、たんぱく質とビタミンBがバランスよく配合された食材なので、効率的に摂取できるというわけです。
参考
https://fooddb.mext.go.jp/
文部科学省 食品成分データベース
野菜類で育毛発毛にいい食材ランキング5位
次に、野菜類で育毛発毛にいい食材をランキング形式でまとめてみました。
どれもスーパーで手軽に買える食材ばかりです。
是非、参考にしてください。
1位:トマト
可食部100gあたり
亜鉛 0.1mg
ビタミンD 0μg
ビタミンB1 0.05mg
ビタミンB20.02 mg
ビタミンB6 0.08mg
ビタミンB12 0μg
トマトを赤くしている物質「リコピン」には、高い抗酸化作用があり頭皮の老化を防いでくれます。
健康な髪の毛を作るためには、土台となる頭皮環境が重要なので、結果として薄毛・抜け毛予防につながるというわけです。
ちなみにリコピンの坑酸化作用は、β-カロテンの2倍以上、ビタミンEと比較すると100倍以上もあるので、育毛発毛にプラスの影響をもたらすことは間違いありません。
一年中手に入る食材である上に、トマトジュースで気軽に摂取できるというメリットがあるので、文句なしの野菜部門ランキング1位です。
2位:モヤシ
可食部100gあたり
亜鉛 0.4mg
ビタミンB1 0.09mg
ビタミンB2 0.07mg
ビタミンB6 0.08mg
野菜の価格高騰にも左右されず、どんな食材とも合う「モヤシ」が堂々のランクインです。
もやしに含まれている注目の栄養素は、ケイ素。
育毛発毛に必要不可欠なビタミンB1・B2やミネラルが体内にしっかりと吸収されるようにサポートをしてくれます。その上、他の栄養素の働きを助けて、頭皮環境を整えるビタミンB群も含まれているので髪の毛には最適です。
髪の毛を増やす前に、土台の状態を良くしておくためにも、モヤシの栄養は必要なのです。
コストパフォーマンスが抜群のモヤシを、いろんな料理に使って抜け毛対策をしていきましょう。
3位:ブロッコリースプラウト
可食部100gあたり
亜鉛 0.4mg
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.11 mg
ビタミンB6 0.2mg
ブロッコリースプラウトとは、ブロッコリーの新芽のことです。
種と野菜そのものの栄養をダブルで摂取できる食材であり、むしろブロッコリーよりも栄養価が高いのも魅力です。ミネラル・ビタミン・カロチンがたっぷりと含まれている上に、パンやサラダにしてブロッコリーよりも量が食べられるので、日々の食事にも簡単にプラスすることができますね。また、近畿大学薬学部医療薬学科公衆衛生学研究室と、毛髪クリニックリーブ21の共同研究によって、ブロッコリースプラウトエキスに、毛乳頭細胞の分裂を促進する効果があると発表されました。
毛乳頭細胞が増えることで、大きな育毛発毛効果が期待できます。
トマトやモヤシに比べて、あまり身近な食材ではないかもしれませんが、スーパーで手に入れることができます。
4位:ゴボウ
可食部100gあたり
亜鉛 0.8mg
ヨウ素 2μg
ビタミンB1 0.05mg
ビタミンB2 0.04mg
ビタミンB6 0.1mg
ゴボウをなまでガリっとかじった時の特有の苦味やエグさは、「タンニン」と「クロロゲン酸」であり、これらの正体はどちらもポリフェノールです。
ポリフェノールの最大の効能は、抗酸化作用による老化防止です。
薄毛を引き起こす原因の1つである活性酸素が、ゴボウのポリフェノールが除去して、育毛発毛を促してくれるというわけです。
5位:ピーマン
可食部100gあたり
亜鉛 0.2mg
ビタミンB1 0.03mg
ビタミンB2 0.03mg
ビタミンB6 0.19mg
赤色ではなく、キリっとした苦味のある緑色のピーマンが、育毛発毛にはおすすめです。
なぜなら、美しい髪の毛を維持するために必要なビタミンA・ビタミンB1.B2・ビタミンC・ビタミンD・ビタミンPがたっぷりと含まれているからです。
ビタミンと言えば、レモンに多く含まれているイメージがありますが、ピーマンはその2倍!
野菜のビタミンは基本的に熱に弱いのですが、ピーマンの場合は熱から守ってくれるビタミンPが含まれているので、加熱してもダメージを受けません。
更にビタミンPによってビタミンCの吸収が良くなり、血液の流れがよくなるので、健やかな頭皮環境を作り出してくれるのです。
参考
https://fooddb.mext.go.jp/
文部科学省 食品成分データベース
育毛発毛にいい最強料理(レシピ)ベスト5位
育毛発毛に効果的な食材を使った、簡単にできるレシピをご紹介していきます。どのレシピも5~10分で出来ますし、料理が不得意な人でも大丈夫!
1位:うなぎとトマト、もやしのさっぱり和え
材料 (2人前)
・市販のうなぎの蒲焼き 2分の1枚
・トマト 2分の1個
・モヤシ 2分の1袋
・青じそ 適量
・白ごま 適量
・うなぎのタレ 適量
作り方
1. 市販のうなぎの蒲焼きは、一口大にざく切りする。
2. トマトはさいの目切り、モヤシはきちんと洗ってレンジで火を通す。
3. 1と2を混ぜ合わせる。
4. お皿に盛り付けたら、細切りにした青じそと白ごまをのせる。
5. 仕上げに、うなぎのタレを廻しかけて完成。
切るだけ、レンジで温めるだけでできる簡単おつまみレシピです。
トマトと青じそでさっぱりとお召し上がりください。
2位:鶏むね肉と温野菜の納豆サラダ
材料 (2人前)
・鶏むね肉 1枚
・ゴボウ 2分の1本
・モヤシ 2分の1袋
・納豆 1パック
・キムチ 適量
・醤油 大さじ2
・韓国のり 1パック
作り方
1. 鶏むね肉にフォークを何度か刺して、火の通りをよくする穴を開ける。
2. ゴボウとモヤシはよく洗って、ゴボウはくし切りにする。
3. まず耐熱容器に鶏むね肉だけをいれて、ラップをしてレンジで温めながら火を通していく。
これで簡単に蒸し鶏を作っていく。
途中面をひっくりかえして、両方の面が白っぽくなるまで温める。
4. 半分ほど火が通ったところで、別の耐熱皿にモヤシゴボウを敷き詰めて、その上に鶏むね肉を置いて更に温める。
5. 鶏むね肉と野菜に火が通ったら、ラップをしたままそのままにしておく。
6. 次に納豆だれを作る。
付属のタレとキムチ、納豆を混ぜて完成。
7. 5の上に、6をかける。
8. 仕上げに韓国のりを細かくちぎってのせて完成。
良質のたんぱく質の組み合わせである、鶏むね肉×納豆のコンビは最強です。
ダイエットフードにもなりますので、メタボ&薄毛世代の方にはおすすめ!
3位:豚レバーと野菜の炒め物
材料 (2人前)
・豚レバー 100g
・モヤシ 2分の1袋
・ピーマン 2個
・ニラ 2分の1束
・すりおろしニンニク 小さじ1
・すりおろし生姜 小さじ1
・片栗粉 適量
・オイスターソース 大さじ1
・醤油 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・塩コショウ 適量
作り方
1. 豚レバーは適当な大きさに切って、ボールに入れた水の中で洗う。
水を交換しながら、3回繰り返す。
2. 豚レバーの水気をキッチンペーパーで拭き取り、バットに移す。
3. 豚レバーが浸るくらいの牛乳をバットに入れて、30分置いて臭みを取る。
4. 下処理した豚レバーはボウルに入れて、ニンニク、生姜、醤油を入れてもみ込む。
5. フライパンにごま油を引いて、表面に軽く片栗粉をふった豚レバーを炒める。
9割程度火が通ったら、一旦別の皿にあける。
6. 野菜は適度な大きさに切っておく。
7.塩コショウした野菜と豚レバーを一緒に炒めて、最後にオイスターソースを廻しかけて混ぜ炒めれば完成。
ガッツリと食べたいときにおすすめのスタミナ発毛レシピです。
4位:かつおとゴボウの甘辛煮~ブロッコリースプラウトのせ~
材料 (2人分)
・生かつお 200g
・ゴボウ 2分の1本
・生姜 30g
・醤油 大さじ3
・水
・はちみつ 大さじ1
・ブロッコリースプラウト 適量
作り方
1. かつおは一口大に切り、下茹でをする。
この時軽く火を通すだけで、身が固くならないように意識する。
2. ゴボウをくし切り、生姜は千切りにする。
3.鍋に醤油、水、生姜、ゴボウ、かつおを入れて煮込む。
4. 汁が半分になってきたところで、はちみつを加えて弱火で煮含めていく。
5. 汁気がなくなって、かつおに味が染み込んだら完成。
6. 仕上げにブロッコリースプラウトを乗せて完成。
甘辛い味付けにブロッコリースプラウトがよいアクセントとなります。
5位: 牛もも肉と野菜の炒め物
材料 (2人分)
・牛もも肉 150g
・ピーマン 2個
・モヤシ 2分の1袋
・タケノコの水煮 2分の1個
・ニンジン 2分の1本
・塩コショウ 適量
(合わせ調味料)
・ごま油 適量
・オイスターソース 大さじ
・醤油 大さじ1
・片栗粉 適量
・水 大さじ1
作り方
1. 牛もも肉を薄切りにして、塩コショウをふっておく。
2. 野菜は全て千切りにする。
3. フライパンにごま油を引いて、牛もも肉を炒める。
4. 肉に火が通ったら、野菜を加えてさっと炒める。
5. 合わせ調味料をよく混ぜて、4に加えてとろみがついたら完成。
ピーマンは加熱してもビタミンが破壊されないので、栄養分もしっかり届きます。牛もも肉は脂肪分が少ないので、とてもヘルシーです。
育毛発毛に悪い栄養素はあるの?
育毛発毛環境を整えるためには、どんな栄養素もバランスよく摂取していくことが大切です。
今回育毛発毛に効果的な栄養素としてご紹介した、たんぱく質・ミネラル・ビタミンも摂りすぎはあまりよくありません。
脂肪も摂りすぎは頭皮環境によくありませんが、適度な脂肪がなければ頭皮が乾燥して良い髪の毛は育たないのです。
つまり、どんな栄養素も適度にバランスよく摂取していくことが何よりも大切!
食べものだけで減った髪の毛は戻るの?
一度減ってしまった髪の毛を、食べ物の力だけで元に戻すのはハッキリ言ってそんなに簡単なことではありません。
ただし、髪の毛に良い食材であることは間違いないので、意識して日々の食事に取り入れていくことをおすすめします。
しかしながら、育毛・発毛を悩みにしている方は即効性を求めている場合がほとんどです。
基本的には医薬品や育毛剤に頼った方が、効果は期待できるでしょう。