妊娠中の抜け毛の原因
一般的に抜け毛が増えるのは、産後と言われています。
しかしながら、実際には妊娠初期にも抜け毛トラブルを感じる人も多いようです。
産後の抜け毛の原因は、主に女性ホルモンの分泌量の変化や疲れ、ストレスなどですが、妊娠中の抜け毛は何が原因なのでしょうか?
原因1. エストロゲンの分泌量が減少して、プロゲステロンの分泌量が増えるから
産後の抜け毛にも、女性ホルモン「エストロゲン」が大きく関わっていますが、妊娠中の抜け毛にも関係があります。
基本的に妊娠中は、エストロゲンの量も増えるのですが、妊娠初期は訳が違います。
妊娠直後つまり初期には、流産防止のために、別の女性ホルモンである「プロゲステロン」が増加するため、エストロゲンの分泌量が減少してしまうのです。
そのため、本来の女性ホルモン分泌量が乱れて、結果としてヘアサイクルの乱れにもつながります。
妊娠初期に抜け毛が増えるのは、髪の毛を育むサポートをしてくれるエストロゲンの量が、減少してしまうからです。
原因2. 戸惑いや不安による過度のストレス
はじめての妊娠、上のお子さんをお世話しながらの妊娠、予想外の妊娠など、妊娠は喜ばしいことですが、女性の本音は嬉しいばかりではないようです。
- これから、どんな体調の変化が出てくるのだろう?
- 仕事は続けていけるのかな。
- 上の子のお世話、どうしよう。
- つわりは、辛いのかな?
- 3人も育てていけるのかしら。
戸惑いや不安によるストレスだけではなく、初期にはすでに体調の変化を感じている妊婦さんも多いので、いろいろな場面でストレスが生まれやすくなっているのです。
妊娠するとカフェインやお酒を控えなければなりませんし、激しい運動も流産防止のために禁止されています。
お腹に赤ちゃんが宿った女性は、当たり前のように行動制限が多くなるので、知らぬうちにストレスが大きくなってしまいます。
本来、髪の毛が抜けにくいと言われる妊娠初期に髪の毛が抜けてしまうのは、このような戸惑いや不安、我慢による過度のストレスが影響している場合もあるのです。
原因3. つわりによる栄養不足
ほとんどの妊婦さんが経験する、つわり。
非常に個人差がありますが、食欲が少し低下してしまう程度の人もいれば、口にしたものすべてを吐いてしまい、点滴や入院の措置をとらなければいけない妊婦さんもいます。
つわり中は、これまでのように栄養が摂りにくくなってしまう場合が多いのです。
参考までに、妊婦さんにつわり中の食事メニューを聞いてみました。
- 素麺ばかり食べている。
- ところてんや豆腐しか受け付けなかった。
- 肉や魚は見るだけで、吐いてしまった。
- ゼリー飲料でしのいでいた。
- 甘いものしか受け付けなくなった。
- マクドナルドのポテトは、不思議と食べられた。
- 氷やアイスでしか水分補給できなかった。
- 水を飲むと気持ち悪くなって困った。
つわりには個人差がありますが、口にできる食べ物や飲み物が極端に少なくなる人も珍しくはありません。
妊娠中はお腹の赤ちゃんの成長が最優先されるので、母体はどうしても栄養不足の状態に陥りやすいのです。
髪の毛の成長には食べ物からの栄養が欠かせませんが、つわりで食べられないのですから、思うように育たずに抜け落ちてしまうのも無理がないですね。
安定期に入って、つわりが落ち着いてくると同時に、食生活も本来のスタイルに戻ってくるため、このタイミングで妊娠中の抜け毛も落ち着く人が多いです。
原因4. 睡眠不足
妊娠後期にお腹の重みや張りによって、睡眠不足になる妊婦さんは多いです。
けれども、妊娠初期にも十分な睡眠を取ることが難しい人は少なくありません。
妊娠に対する漠然とした不安・吐き気・頭痛・情緒不安定などが引き金となり、妊娠初期からなかなか寝付けなくなってしまいます。
髪の毛が成長すると言われるゴールデンタイム、つまり22時~26時の間に熟睡していないと、髪の毛の成長が悪くなってしまうために抜け毛に結び付いてしまうというわけです。
原因5. 頭皮環境が悪くなる
妊娠初期は、さまざまな理由から頭皮環境が悪くなりがちです。
例えば、つわりによる味覚変化で偏った食生活になったり、シャンプーの香りが吐き気を助長するため髪の毛を洗う回数が減るなどです。
もちろん、ストレスによって頭皮の血流が悪くなり、頭皮環境の悪化を招いてしまうのも珍しくはありません。
頭皮は皮膚の一部ですから、体調やストレスが顕著に出やすい部分であることをお忘れなく。
以上が、妊娠中の抜け毛の原因です。
産後の抜け毛はママにとってスタンダードな悩みですが、妊娠中も悩んでいる方は多いです。
お腹に新しい命が宿っているわけですし、妊娠中の抜け毛の原因を見ていけば、抜け毛が多くなるのも納得できるでしょう。
妊娠中の抜け毛の始まりはいつぐらいからが多くいつまで続くの?
妊娠中でもさまざまな要因によって、抜け毛や薄毛が引き起こされてしまうことが分かりました。
妊娠中の抜け毛の始まりは、いつぐらい時期から始まるのでしょうか?
また、多くの場合いつまで続くのでしょうか。
原因によって異なる
薄毛の度合いにも個人差があるように、妊娠中の抜け毛の始まり・終わりにも個人差があります。
体質や髪質、もともとの頭皮環境だけではなく、妊娠中の薄毛の原因が「つわりによる栄養不足」「睡眠不足」「ストレス」など、何なのかによって異なるのです。
つわりによる栄養不足の場合には、つわりによる吐き気や食欲不振が落ち着いて、バランスよく食べられるようになってくれば落ち着くはずです。
安定期頃には、妊娠前の体調に戻ってくる妊婦さんも多いですよね。
しかしながら、慢性的に続くストレスや情緒不安定による不眠が原因となっている場合は、また別の話。
妊娠中の薄毛の根本的な原因が解決されないことには、状態もよくならないのです。
妊娠中抜け毛が一旦落ち着いても、産後に復活
妊娠中に抜け毛が一旦落ち着いても、産後に復活する可能性は高いです。
つわり終了と共に終わる人もいれば、妊娠中も悩んで、産後も更に悩むという人もいます。
もう、個人差があるとしかいいようがありません。
妊娠中の抜け毛は前髪が抜けやすいの?
結論を先に申し上げると、妊娠中は「前髪が抜けやすい」とは断定できません。
髪の毛のボリュームが全体的に少なくなったと感じる人、円形脱毛症のように抜け落ちた人、前髪がスカスカになってしまった人などさまざまです。
しかしながら、妊娠中だけではなく、産後の抜け毛トラブルに関する口コミを見ていると、確かに前髪の抜け毛に関するものがありました。
参考までに、見てみましょう。
産後に抜ける人が多いですよ!しかも前髪なくなる人がほとんどでした。
生えてきた前髪がピンピンツンツンに立ってしまうから、とみんなヘアピンで必死に止めてました。
それも授乳がおわったりするとちゃんと生えてきますよ。
産後の抜け毛は1人目の時にもありましたが、お風呂の時に、「結構抜けているなぁ」と思う程度で、悩むこともありませんでした。
2人目の出産直後はそれほど気にしていなかったのですが、日がたつに連れてうっすらと頭皮が見えるようになっていきました。
それも、前髪の両サイドから抜けており、髪の毛を分けると抜けている部分がはっきり分かるように…。「どうにか髪の毛を隠さなければ」という気持ちで必死でした。
妊娠中だから、前髪が抜ける。産後はボリュームが少なくなるというわけではなく、同じ女性でも毎回の妊娠経過や体調が違うわけですから、薄毛トラブルの度合いも違ってきます。
「前髪が抜けて、産毛が生えてきたのはいいけれど…ツンツンしていて恥ずかしい」という意見はとても多く、その様子を禿げ鷲や落武者などと表現しているママさんもいました。
妊娠で抜けた毛は元に戻るの?
妊娠中の抜け毛で悩んでいる方、決してあなただけではありません。
産後のママの悩みと思われがちですが、妊娠中のママもずいぶん悩んでいることがリサーチの結果わかってきました。
口コミを集めてみると↓
もうじき妊娠4ヶ月になる初マタです。
1ヶ月ぐらい前から頭皮が痒くなったりシャンプー後に少し痛くなったりして抜け毛が日に日に増えてます。
産後に抜け毛が増えるとよく目にしますが今から産後まで抜け続けると思うと…ヤバイことになりそうです。
産後6ヶ月くらいで、私は二度目の抜け毛がありまして一ヶ月くらいでおさまり、いま一年二ヶ月でまた抜け毛がひどくなりました。
妊娠中もよく抜けましたよ。なるべく規則正しい生活をしストレスを感じないことだと思います。妊娠中はなかなか沢山睡眠も取れませんし疲れやすいですからね…
参考URL
このように妊娠をきっかけに一度は抜け毛を経験した人も多いのですが、赤ちゃんを産む前に抜け毛が落ち着くのも事実。
その理由は?
妊娠中は女性ホルモンが多く分泌されるから
妊娠も中期に差し掛かる頃には、初期の不安定さがなくなり、女性ホルモンが多く分泌されるようになります。
赤ちゃんの体を作っていくため、また出産に向かって母体の体調を整えていくために、ホルモンの分泌量が増えるのは当然のこと。
ちなみに、女性ホルモンには「髪の毛の成長を促進して、抜けにくくする効果」があるため、妊娠中の抜け毛は一旦落ち着きます。
妊娠中の抜け毛も、産後の抜け毛もずっと続くわけではありませんので、気にしすぎないのが1番です。
薄毛や抜け毛が気になって、マタニティブルーや産後鬱を引き起こしてしまう可能性はなきにしもあらず!
抜け毛が落ち着いて、また元の状態に戻りますので、深く悩みすぎてストレスを倍増させないように気を付けましょう。
妊娠中の抜け毛について対策はあるの?
妊娠中の抜け毛に対策はあります!
ですから、抜け落ちていく毛をそのままにしておかないで、コツコツと抜け毛対策に取り組んでいきましょう。
対策1. 髪の毛の成長を促す栄養素を摂取する
妊娠中に優先されるべきは、胎児の成長です。
そのため、母体への栄養は後回しになりがちになるため、爪や髪の毛などに影響が出やすいのです。
健康な髪の毛を育てるためには、良質のタンパク質・ミネラル・ビタミンが必要となり、それは胎児の成長にも必要不可欠です。
大豆製品・肉・魚・乳製品・ワカメ・ひじき・果物・緑黄色野菜などを積極的に食べることをおすすめしますが、つわり中は思うように食べられないと思います。
そのような場合は、サプリメントで気軽に摂取するのも方法のひとつです。
対策2. 妊娠中のストレスを少しでも緩和する
生きていて、ストレスがゼロの人なんていません。
妊娠中なんて、ストレスだらけです!
けれども、過度のストレスが薄毛や抜け毛の原因となるのは、間違いありません。
ストレスが原因の場合は、妊娠中~産後にかけてずっと抜け毛に悩まされる最悪のケースも考えられます。
そこで、妊娠中のストレスを少しでも緩和する方法を見つけていきましょう。
- たまには、好きなものを食べる。
- 好きな映画を見る。
- 音楽を聴いてリフレッシュ!
- とことん愚痴を吐き出す。
- 散歩に出掛ける。
- 友達とランチをする。
- 歌う。
- とにかく寝る。
自分なりのストレス発散方法を、焦らず見つけていくことが大切!
ストレスを少しでも解消して、薄毛対策に活かしましょう。
対策3. 妊娠中でも使える育毛剤を使ってみる
食事管理やストレスを解消するよりも、効果が期待されるのが「育毛剤」です。
育毛剤には髪の成長を促す栄養素が凝縮されているので、効果的に作用してくれます。
最近は妊娠中でも使うことができる育毛剤があるので、試してみてはいかがでしょうか?
おすすめは、美に貪欲な女性たちからの支持が絶大な「ベルタシリーズ」から発売されている、ベルタ育毛剤です。
99.6%が天然由来成分となっているので、妊娠中・授乳中でも安心して使うことができます。
まとめ
ハッキリしたことは、産後だけではなく、妊娠中も抜け毛トラブルに悩む人は、珍しくないということです。
妊娠中はつわりによる栄養不足だけではなく、情緒不安定になったり、ストレスが溜まりやすく、それが原因となり抜け毛を引き起こしてしまうのです。
でも、対策はあります!
薄毛対策シャンプー・食事内容の見直し・ストレス解消などによって、コツコツと取り組んでいくことをおすすめします。
いつまでも抜け毛が続くわけではないので、あまり深刻に捉えずにマタニティ期間を楽しんでいきましょう。